= 譜読み =

音符を見て、何の音かパッとわかるようになるまでには、長い期間を要するものだと思います。
練習時間などによって個人差は出ますが、どんな人でも初めはひたすら数えて...弾いて...数えて...弾いて...の繰り返しです。
そんな大変な作業を少しでも楽になれば...と思い、『おだんごの呪文』登場♪

音の並び

まずは、音がどのように並んでいるか...を覚えなくてはいけません。
幼稚園や小学校低学年から始める子に、私は『おだんご』と『どらやき』で説明します。
線の上にくる音を『おだんご』、線と線の間にくる音を『どらやき』と名づけています。(私にはそう見える...。)
ト音記号の譜表(高音部譜表)もヘ音記号の譜表(低音部譜表)も真中のドから始まって...おだんご、どらやき、おだんご、どらやき...と仲良く並んでいます。
その規則正しい並びで、ド、レ、ミ...、ド、シ、ラ...。

いろんな音から

どのように並んでいるかがわかったら、今度はドからだけでなく、いろんな音から数えられるようにします。
ソ、ラ、シ、ド、レ...。 ファ、ミ、レ、ド、シ...。 ラ、シ、ド、レ、ミ...。 レ、ド、シ、ラ、ソ...。
そうすることによって、全て真中のドから数えるのではなく、一つ前の音からも数えられるようになります。
例えば、の音を数えるのに、まずは真ん中のドから「ド、レ、ミ、ファ、
次は、その少し上にあるの音を数える時、「ソ、ラ、シ、ド、」という風に。
また真ん中のドから「ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ、ド、」と数えていくより、どれだけ速いことでしょう。

5つのドを覚える

鍵盤上には8つのドの音があります。
このうち楽譜によく出てくるのは5つ。
真ん中のド、1オクターブ高いド、2オクターブ高いド、1オクターブ低いド、2オクターブ低いド
曲によっては高い音ばかり使っているときもあります。
そんな時、真ん中のドから数えていては、時間の無駄!!
この5つのドが頭に入っていれば、2オクターブ高いドの音もひと目でわかってしまいます。
もちろん、それ以上の音もそのドから数えればあっという間!!
どれだけベースになる音を覚えているかで、譜読みもさらに速くなります。
ただ、この5つ以上は覚える必要はないと言っていいでしょう。
あまりに高い音(低い音)は楽譜上でも書くことが困難なため、オクターブ記号を用いる場合が多いからです。

おだんごの呪文

これらの事がちゃんと理解できたら、今度こそ『おだんごの呪文』
高音部譜表の真中のドから、おだんごだけを取り出してみると...ド、ミ、ソ、シ、レ、ファ、ラ、ド
低音部譜表は、ド、ラ、ファ、レ、シ、ソ、ミ、ド
この呪文のような並びを覚えてしまうと、これまた譜読みが速くなる!!
真中のドから1オクターブ(もう一つ上や下の同じ音)以上の音を数えるのにも、少しは速く読めるはずです。
そして、おだんご以外のどらやきの音を数える時は、まず1つ前のおだんごまで数えてから読めばいいのです。
これは、前に書いた『いろんな音から』をきちんと理解できていないと、どらやきは数えられません。
1オクターブ下のを数えるのに、とりあえずド、ラ、ファ、レ、シまでは数えられたけど、シの一つ下の音がパッと出てこないと速く読むのには不充分です。

ありきたりと言えばありきたりかもしれませんが、知らなかった人はぜひ試してみてください。
子供達は、『呪文』とか言うと、結構面白がって覚えようとしてくれます♪